田んぼで遊ぶといいましても、ただその中に入って田植えの真似事なんかをして喜んでいるわけではございません。

田んぼには田んぼの遊び方っていうものがあったのです。

ものすごく単純なことですが、それはこの上もなく楽しいことでした。
よくやったことはカエルを捕まえることでしょうか。

当時は皆さん、けっこうやられていたのです。
カエルと言いましても、これがけっこう種類がありまして、中にはたいそう大きなものもおりました。

家に池などがある友だちは、それを持ち帰って飼ったりしていたのですが、
池の中はカエルでいっぱになり、お母さんに叱られているのを見たことがございます。

そんなに集めていったいどうするのかと言われていました。
今夜の夕食に出してやるという冗談も言っていましたが子供ですから本気にしまして、ゾッとした覚えもあります。

夕食の膳の上にカエルの姿焼きなんかあれば、これはもう地獄ですから。

ただ、これは家に庭があり池もある友だちの話でして、
ほとんどの地元民はそういう家に暮らしていたわけではございません。

ですから大体が、田んぼで捕まえたカエルは、田んぼに逃がすの常識となっておりました。

キャッチアンドリリースという感じで遊んでおりました。

そういう長閑な場所に比べてしまうと、東京は寂しいところだと言えそうです。

なかなか子供たちの遊び場も少なく、
家に閉じこもってばかりなんてことにもなりかねません。これでは健全とは言えません。